「ストレスを抱えている」と言う人はよくいますが、これは「ストレスとリラックス(脱力)の切り替えが出来ていない」という状態です。しかし、近年ストレス社会が当たり前になると同時に、社会人の習い事や趣味のネットワークなどが増えてきました。ストレスケアをしなければいけないと実感する私たちは、自然とマインドフルネスを実行し始めているのではないでしょうか。
マインドフルネスとは、目の前のことだけに集中・観察する手法です。編み物やスポーツの真剣勝負など、人間は何かに集中すると、嫌なことを忘れて没頭します。この集中力は「良いストレス」であり、前編でご紹介した “ 同じことを考え続けてしまう脳 ” に適度な刺激を与え、ネガティブ思考の堂々巡りを止めるきっかけにもなります。既に起きたことではなく「今」に集中することで、自己認識力や集中力、自己管理能力を養えると考えられています。
ヨガや瞑想はマインドフルネスに通じるものですが、これらで重要視されているのは「呼吸」です。私たちは通常、肺の上の方で呼吸をしていますが、ヨガや瞑想のようにお腹と体幹を意識する腹式呼吸をするだけでもストレスは軽減されるといわれています。普段無意識にしている呼吸に集中することで、精神的な落ち着きを得られるというわけです。ヒノキのおがくずに包まれて安静に過ごすnifuの発酵温浴でも、入浴中に腹式呼吸を意識すれば、身体の力みを抜く脱力の助けになると思います。
また、医療従事者が勧めるリラクゼーション法に「筋弛緩法(きんしかんほう)」という手法があります。これは、筋肉を緊張させてから一気に力を抜くと脱力しやすくなるというもので、たとえば、肩にぎゅーっと力を入れてからストンと落とすだけでも身体の力みがほぐれます。
悪いストレスを制し、良いストレスを活用する
その瞬間身体が力む「怒り」は、身体を緊張させる悪いストレスです。近年、これには「アンガーマネジメント(Anger Management)」が推奨されています。相手に怒ってもすぐ言い返さず、心の中で8つカウントすると、それだけで怒りが軽減するというものです。
悪いストレスとなる怒りや悲しい出来事に執着してしまう人には、“嫌なことが頭に浮かんだら、2分間楽しい記憶を思い出す”という、「記憶の上書き」もおすすめです。嫌な記憶は思い出すたびに悪いストレスを増幅させるので、その傷が深くならないよう、楽しい記憶で上書きを繰り返すのです。
このように「悪いストレス」の対処を意識する一方で、「良いストレス」を日常に取り入れ、ストレスとリラックスの切り替えをスムーズにすることは、交感神経と副交感神経の切り替えーーつまり自律神経のトレーニングになります。
「良いストレス」には前述した「集中」もありますが、適度な痛みや熱さなども含まれます。筋肉に痛みを感じるハードなワークアウトの後の開放感や、熱いお風呂を出たあとの爽快感などをイメージしてみてください。これはいずれも、適度な刺激で交感神経が活発になった後に解放されて副交感神経が優位になっている、脱力感が心地よいリラックス状態です。
身体に感じる発酵熱で交感神経を活発にさせ、入浴後は自然と副交感神経優位になるnifuの発酵温浴は、サロンに行くだけで手軽に出来る自律神経トレーニングとして、忙しい日常を送る人に最適だと思います。また、常に眠気があるとか、全くストレスを感じていないというような刺激が少ない人も体験してみた方がいいでしょう。自律神経は呼吸や血圧などをつかさどる身体にとって重要な神経系であり、良いストレスとリラックスを繰り返すことによってスムーズに機能します。nifuで使われているおがくずは、自社製材所で品質管理されているヒノキ100%なので、安心して身を委ねられるという点でもリラックス効果を高めてくれますね。